偏差値だけで大学を選んでしまうと、入ってから「なんだ、つまんないや」と後悔することもあります。せっかく苦労して大学に入ったのに授業にがっかり、ってもったいないですよね。
ですから、そうならないように、志望大学の学部にどんな教授がいるのか、そして、どんな研究をしているのかもチェックしておきましょう。
ぼくの経験上、評価の高い研究者(を擁している大学)の授業はやはり面白いです。そこで、大学選びのヒントになるように、研究評価の高い大学と大学教授ランキングを紹介してみたいと思います♪
今回は、「哲学・倫理学・思想史に強い大学&大学教授ランキング」です。
では、いってみましょう。
「哲学・倫理学・思想史に強い大学ランキング」
1位 東京都立大学・人文学部哲学科
2位 大阪大学・文学部人文学科
3位 京都大学・文学部哲学科
4位 東北大学・文学部哲学科
5位 東京大学・文学部思想文化学科
6位 東京大学・教養学部
7位 慶應義塾大学・文学部哲学科
8位 千葉大学・文学部行動科学科
9位 大阪市立大学・文学部哲学科
10位 京都大学・総合人間学部
出典)河合塾編『学問の鉄人』(絶版です。残念。。。)
※データは1997年(古っ!)当時のものですので、現在と異なっている場合があります。ご了承くださいm(__)m
哲学・倫理学・思想史に強い大学ランキングは以上のようになっていました。
のっけから申し訳ないんですが、1位の「東京都立大学」は現在「首都大学東京」に名称が変わっています。
名称だけならいいのですが、石原知事の大学改革案に反対した教授たちがぞろぞろ辞めていったので、もしかしたら人文学部哲学科も。。。(-_-;)
なので、ちょっと保留です。
2位の阪大は、フランス哲学、現象学に強いようですね。他に臨床哲学、日本思想史の日本学講座、芸術学講座などがあるようです。
3位の京大の文学部は、西田幾多郎の京都学派の伝統で有名ですが、戦後は田中美知太郎らの新しい西洋哲学史研究者を育ててきました。哲学研究の基礎訓練の場として定評があるようです。加藤尚武先生はもう退官されたのかな。
4位の東北大は、現象学で有名。最近は、科学哲学、生命倫理、社会哲学、中世哲学なども充実しているようです。日本で唯一、日本思想史の独立専攻をもっている学科です。
5位は東大の文学部思想文科学科。「とりたてて秀でた特定分野や先鋭的な分野は見受けられない」と『鉄人』にはありますが、周辺学科には、倫理学科、中国哲学科、インド哲学科などかなりバラエティーにとんだ学科をもっています。個人的に、倫理学科の熊野純彦先生に注目。
6位は東大の教養学部。何といっても大森荘蔵の伝統が今でも大きいと思います。科学哲学が充実しています。『論理トレーニング』で有名な野矢茂樹先生がいます。さらに、表象には『靖国問題』の高橋哲哉先生が!
7位の慶応も、分析哲学・論理学が優れているようですね。注目は、何といってもデリダ・レヴィナス研究者の斎藤慶典先生でしょう。
8位の千葉大は、生命倫理・認知科学に秀でているようです。
9位の大阪市立大学は、反京都学派の牙城で、現在もその流れを汲み、分析哲学・フランス科学哲学に秀でているようです。また哲学史も充実。
10位は京大の総合人間学部。ここはドイツ哲学史が充実しているようです。
次回は、「哲学・倫理学・思想史で評価の高い大学教授ランキング」をおおくりします♪
「大学偏差値ランキング」はこちらをクリック♪
↓
「大学偏差値ランキング(2007)」