直前期の勉強法(1):冬期講習の誘惑と賢い受け方

2011年11月16日

直前期の勉強法(1):冬期講習の誘惑と賢い受け方


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大学偏差値情報局です。

今日は「直前期の勉強法」について思うところをお話してみたいと思います。

秋になって受験勉強も充実期に入っていると思いますが、この時期に受験生を甘く誘惑するのが、塾や予備校の冬期直前講習会のパンフレット。

ぼくが高3のときに通っていた代ゼミでは個性的なタイトルの講座が目白押しで、ぼく自身何個も取った記憶があります。なかには500ページ(!)もある講師オリジナルのテキストがもらえるものもあって、とてもお得な気分になりました。

しかし、魅力があるものには危険がつきもの。
冬期講習会の危ないところとは、、、
冬期講習会の危ないところは、ずばり、誘惑にのせられて、講座を取り過ぎてしまうことです。

これは、夏休みの勉強法のところでもお話しましたね。しつこいと思われる方もいるかもしれませんが、失敗してから後悔しないように、いま一度注意を喚起しておきますね。

冬季直前講習会での講座の取り過ぎは、夏期講習でのそれよりさらに危険です。

入試直前期には、どんな勉強をやるべきだと思いますか?

ひとつは、

過去問対策を万全にすること。

もうひとつは、

今までの勉強を振り返って、弱点補強をすることです。

直前講習を取りすぎると、最優先してやるべきこの二つに割く時間がほとんどなくなると思います。自分の志望校の過去問対策をやってくれる講座はこの限りではありませんが、冬期直前講習っていきおい暗記物が中心になってきます。ですから、ちゃんとやろうとしたら、授業時間以外の時間と努力が相当程度要求されます。覚えることが多すぎて不安になってしまうかもしれません。

ぼくの経験から言えば、500ページものテキストをもらったはいいが、知らない知識がいっぱい載っていてあせりを生むだけでした。。。

できるわけないじゃん!めちゃくちゃいいテキストだったけど。

そもそも、この時期に新しい知識をたくさん詰め込む必要はないんですよ。「直前期=暗記物の詰め込み」という考えは捨てたほうがいいと思います。受験勉強がある程度うまく進んでいる方なら、いままでの勉強の復習と過去問対策で十分です。

直前講習って、その「いままでの勉強」の総復習をしてくれるところが魅力なんじゃないの?と思うかもしれません。でも、「いままでの勉強の復習」とは、自分がいままで使っていたテキスト・問題集・過去問の復習ということです。なぜかというと、原則として、同じテキストでなければ復習効果はないからです。

たしかに、覚えた知識がちゃんと使えるかチェックするために、問題演習って必要です。でも、それは過去問を使ってやるべきことなのです。なぜなら、あなたはその学校を受けるのですから。大学受験勉強とは、自分が入りたい大学が要求する知識と思考力を身につけることにほかなりません。そして、それを教えてくれるのは、過去問以外にありません。それなのに、なぜ他のものに手を出す必要があるのでしょうか?予備校のパンフレットにあなたの勉強の主導権を握らせてはいけません。

過去問は無尽蔵です。第一志望の過去問をやり尽くしたとしても(実際問題やり尽くすことなど不可能なほどたくさんあります)、第二志望のものがあるでしょう?演習は十分できると思いますよ。過去問をやって、できなかったところ、弱かったところを教科書、参考書、問題集で補強する。それができたら、次の年の過去問をやって同じことをする。これが一番近道なのです。

でも、勉強が遅れていて、覚えなきゃいけないことがいっぱいある場合はどうするのか?

できれば、遅れていてほしくはないんですが。まあ、受験科目も多いですし、勉強が遅れている科目もあって当然でしょう。

しかし、です。

勉強が遅れている方でも、志望校の合格最低点が要求する知識を覚えていけばいいんです。直前講習で科目全体の知識をおさらいする必要はありません。くり返しますが、新しい知識を覚える必要があるとすれば、志望校の合格最低点が要求するレベルの知識です。科目の全単元に対する勉強の遅れではなく、合格最低点に対する勉強の遅れをカバーする、こういう視点がとっても大事。そして、大学が要求する最低限の知識を知るには、過去問を見るしかないのですよ!耳たこですよね。

要するに、受験勉強は過去問に始まり過去問に終わるということですね。

といっても、冬期直前講習は全く取らなくていいと言っているわけではありません。ただ、上に書いたような過去問対策がしっかりできる時間を確保することを絶対条件としたうえで、講座を厳選して受講してください。くれぐれも一日に何コマもとらないように。

そして、もうひとつアドバイス。冬期直前講習をとるなら、苦手科目に絞って受講することをおすすめします。なぜなら、苦手科目は伸び代が大きいからです。一般に、偏差値65の科目を偏差値70に上げるより、偏差値50の科目を55に上げる方が時間と労力が少なくてすみます。苦手科目なら直前期でもまだまだ伸びる可能背があります。なぜなら、その科目が苦手科目である最大の理由は、あなたが他の科目に比べてその苦手科目に注力していないからです(経験的真理です)。なぜ苦手科目に勉強の手が伸びなかったのか、それはその科目が嫌いだからです(これも経験的真理)。でも、直前期は締め切り効果もあって、自然に集中力が高まりますし、その科目が嫌いでも必要に駆られてやらざるをえないでしょう。そして、だんだんできるようになってくれば、苦手科目も苦手でなくなってくるかもしれません。その手助けとして、冬期講習を利用するのはありです。

というわけで、講座をひとつ取るにしても、戦略的に考えて受講してください。


posted by 大学偏差値情報局 at 02:04 | TrackBack(0) | 偏差値の上がる話:大学受験勉強法
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