東進タイムズで興味深い記事を見つけたのでお知らせしますね。
東進タイムズ
http://www.toshin.com/news/topic.php?id=140
つまり、このデータは、基礎力があるかどうかで、その後の成績の伸び率が劇的に変わってくるということです。言うまでもなく、基礎力がある方が、成績の伸び率が高くなります。
ここに書いてあることは、講師としての経験から言っても正しいと思います。数年前、東大を目指していたある生徒を教えたことがあります。都内の有名私立の生徒で、学内トップの優等生でした。ところが、、、
彼女、基礎をやりたがりません。ぼくから見たら基礎力が足りないのに、難しい問題ばかりやりたがるんですね。そんなマニアックな問題いくらやるより、基礎を自由自在に使える力を養った方がいいのになぁと思いつつ、傍から見ていたのですが。
で、どうなったか。残念ながら、合格を確実視されていた東大には結局不合格でした。
だって、そうでしょ。東大入試ほど基礎の大事な試験はないんですから。
基礎というのは、もともと建築の用語ですね。すなわち、その上に建物を立てる土台のことです。この土台がぐらぐらしていると、その上にいくら立派な建物を建てようとしても、いわば砂上の楼閣。あるいは、こう言うこともできます。基礎がないのに、二階から家を建てることはできません。
応用問題というのは、単なる基礎の組み合わせにすぎません。いわゆる基礎問題というのは、たとえば、受動態の知識だけで解ける問題だとすると、応用問題というのは、受動態の知識に時制の知識を組み合わせないと解けない問題ですね。逆に言えば、応用問題は、基礎力がなければ解けないし、基礎を使いこなせば解けるものです。
別の観点から言いましょう。大学入試では、基礎問題は確実に得点しなければなりません。逆に、みんながあまりできないような問題は、できなくたってそれほど大きな問題ではない。要求される基礎力は大学によって異なりますが、どんなに難しい大学だって、少なく見積もって6割は基礎問題ですよ。で、大学は合格最低点を取れば合格しますから、基礎問題を確実に得点すればほぼ受かります。
マニアックな知識をやたらに覚えようとする人がいますが、その戦略、完全に間違ってます。そんな暇があったら、全試験科目の基礎を固めてください。
基礎があれば何でもできるって、イチローも言ってませんでしたっけ。ゆめゆめ基礎を疎かにしないように。